Ballads

Ballads

アーティスト
John Coltrane Quartet
パブリッシャー
Impulse!
価格: ¥1,149

Balladsのレビュー

一生付き合えます。
もはや語りつくされた感のある、コルトレーンの名盤。タイトル通り美しいバラード演奏ばかり。気合いを入れて聴いても楽しめるし、BGMでももちろんイケル。私が初めてこのアルバムに接したのは高校生のころで、それから30年、アナログ盤、CDと買い替えてきましたが、一度も飽きたことがありません。多分これからもよき伴侶として一生の付き合いとなることでしょう(幸)。

元々録音が良いし、このリマスター盤は音質も上々で、デジパック仕様のジャケもゴージャスでかなりオススメです。
コルトレーンのベスト
コルトレーンと言えばすぐに「ブルートレイン」や「至上の愛」が思い浮かぶが、コルトレーン・ファンに一番聴くアルバムは?と尋ねると、この「バラード」と答えるファンがほとんどだろう。いつもの高い音色で狂気を感じさせるようなコルトレーンではなく、朗々と吹く。それでいて「ムード音楽」にはなっていないところが素晴らしい。「名盤」とはこのアルバムのためにある言葉だ。夜一人でウイスキーのグラスを片手に聴くと、あまりの美しさにタメ息が出る。コルトレーン嫌いだってこの一枚は絶賛するはずだ。(松本敏之)
いい感じ
暑苦しくないコルトレーン(笑) などというものがこの世に存在するのかと半信半疑で、CD帯の宣伝文句を読んでいたものだが…

スムーズでエレガントで温和だが音に厚みがあり芯のしっかりした、リズミカルで小粋な、コルトレーンの演奏が素晴らしい。
共演者もみなそれぞれの個性を小気味よく提示し合って、非常に一体感があり、それでいて凡庸に聞こえない。
聞くほどに心がほぐれ、リラックスした気分の底から、忘れていたような優しさだの、活力…なにしろポジティブな感動が、しっかりと湧いてくるように感じた。
くるまれる幸せ
John Coltrane(tenor sax), McCoy Tyner(piano), Elvin Jones(drums),
Jimmy Garrison(bass,[1]-[6],[8]), Reggie Workman(bass,[7])
録音:1962年11月13日([1]-[5]), 1962年9月18日([6],[8]), 1961年12月21日([7])

もはや語りつくされてる名盤ですが、これ以上ない「温もり」と「安らぎ」をくれる一枚です
ね。
肌寒い季節に、あったかい布団にくるまれてるようなそんな幸せです。そうなれば二度寝、
三度寝なんてあたりまえですが(笑)、ここでのトレーンの温もりがにじみでるようなテナー
の音色も一度聞き始めると、もう何もかも忘れずーっとくるまれていたいんです。
マッコイ・タイナー、エルヴィン・ジョーンズ、ジミー・ギャリソンの真心あふれるサポート
がまたあったかい。

全曲、どの演奏も好きですが、個人的に愛聴してるのは[7]の「It's Easy to Remember」だ。
もうこれ以上ないメロディー。。聞きすぎて一生頭から離れないと思う。情がにじみ出てる
ホーンの優しい音色に、ここではレジー・ワークマンがベース奏者ですが、とにかく優しい
音だ。エルヴィンのドラムが盛り上げるドラマチックな曲の締め方がまたいいんです。

就寝前に聞いたり、ちょっと一息つきたい時にはピッタリですが、僕個人的には仕事終わり、
帰途の車中でかけるこの一枚は最高の贅沢なんです。
疾走しないコルトレーン、究極のバラード
ジャズ・ファンなら誰でも知っている逸話だが、このアルバムのレコーディングの時期、ジョン・コルトレーンはマウス・ピースの調子が思わしくなく、いつものようにブロウしまくって疾走するコレクティブ・インプロビゼーションが出来なくなってしまったといわれている。その時やむなくバラードのアルバムを3枚レコーディングすることとした。それが本作と『ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン』そして『デューク・エリントンとコルトレーン』だ。

これがとてつもない名盤を生む。ジャズの歴史の中にはこういう逸話は数々あって、有名どころではキース・ジャレットが最悪の体調と最悪のコンサート・ホールで残した『ケルン・コンサート』、自宅療養中に自宅でレコーディングした『ザ・メロディ・アト・ナイト・ウイズ・ユー』がある。そういうふうに何か不具合である時の方がミュージシャンはいつもにない力を見せてくれるものなのかもしれない。

このアルバムは是非ともクリスマス・イブに彼女と聴いて欲しい作品だ。続けて『ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン』を聴くのもいいような気がする。ロマンチックなロマンチックなアルバムだ。ひたすら自らのジャズ道を求め極めようとするジョン・コルトレーンの楽器トラブル故の、ほっとして強さが脱けたテナーの優しい響きは何ものにも変え難い魅力で一杯だ。

ジョン・コルトレーンのバラードのアルバム『バラード』、『ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン』そして『デューク・エリントンとコルトレーン』を聴かずしてジャズを語るべからずだ。